ベネッセ教育総合研究所
保護者の期待と子どもの学習の悩み
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保護者の期待と子どもの学習の悩み
保護者は子どもの将来にどのようなことを期待しているのでしょうか。一方、子どもたちはどんな学力観・成績観を持っているのでしょうか?


勉強の意味を見いだしにくい中学生
■将来の職業については、「本人の能力や適性が活かせること」や「本人の興味や好みにあっていること」を望む保護者は9割を超え、ほとんどの保護者が子どもの能力・適性・興味に重点をおいています。一方、「社会的な地位や名声が得られること」は3割程度で最も少なく、「高い収入が得られること」も6割強で、地位や収入などへの希望もあまり高くないことがわかります(図1)。
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■学習の悩みのなかで、1990年調査と比べて増えているのは、「覚えなければいけないことが多すぎる」など、勉強の負担感を訴える項目。また、「どうしてこんなことを勉強しなければいけないのかと思う」割合が増え、現在の勉強が将来にどうつながるのかという「勉強の意味」を見いだしにくくなっているようです(図2)。
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■また、11年前と比べると、「学校生活が楽しければ成績にはこだわらない」の割合が増えている反面、「できるだけいい高校や大学に入れるよう、成績を上げたい」の割合が減少。がんばって勉強しようという意欲は低下傾向にあります(図3)。
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■保護者の意識が、子どもの能力・適性、興味があうことを重視していることと、子どもの「学歴や成績にこだわらない」といった考え方は似ています。しかし、その一方で、子どもが勉強に対する意味を見いだせなくなっていることを踏まえると、学校現場では、子どもの「興味・関心」と「学習」と「将来の職業」を結びつけ、それぞれを関連づけ、学習意欲を高めていくことが求められているのではないでしょうか。


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