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文部科学省 大臣官房審議官(初等中等教育局担当) 山中 伸一
やまなか・しんいち●1977年文部省(当時)に入省。文部科学省生涯学習政策局政策課長、大臣官房総務課長などを経て、2004年より現職。 |
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「総合的な学習」で子どもたちの学びを深めてほしい
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小・中学校で現行の教育課程がスタートして丸3年が経った。この大きな転換を経て、学校現場には時代に合った教育をしっかり実践していく仕組みづくりが問われている。また、学力問題に関連し、現行の教育課程をどのように評価し、これからの教育内容をどのように考え、見直しに取り組んでいくべきかも重要な課題になっている。文部科学省大臣官房審議官の山中伸一氏にお話をうかがった。 |
現代社会で求められる力を養う「総合的な学習の時間」 |
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―学力低下問題への対応の一つとして、「総合的な学習の時間」の時数削減も視野に入れた議論が中央教育審議会で行われています。「総合的な学習の時間」のこれまでの成果と課題をどのようにとらえていらっしゃいますか。
山中 「総合的な学習の時間」は、基礎基本の徹底と、自ら学び、考え、判断するなどの蕫生きる力﨟を育むことをねらいとした現行教育課程の目玉としてスタートしました。自分で課題を見つけ、教科を横断した知識を用いて考え、まとめ、他者にわかりやすく発信する力は、まさに現代社会で求められる蕫生きる力﨟そのものであり、これからの学校教育でしっかりと育んでいかなければならない力でもあります。今、改めて各学校が行ってきた「総合的な学習の時間」の取り組みを見ると、体験的な活動から社会のなかでの自分の役割を考えさせる実践などを通して、現代の子どもたちに不足している力を養い、引き出すことに成功している学校がたくさんあります。
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