特集 つながる「保護者」と「学校」

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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学校と保護者のよりよい信頼関係を目指して「アドボカシー相談室」

東京都稲城市

 東京都稲城市では06年6月、学校に対する意見等を受け付ける第三者機関「市立学校アドボカシー相談室(注1)」を設置した。同市企画部政策室・アドボカシー室担当は、設置の目的を「学校に不満や要望があっても、直接言いづらい人や、内に秘めてしまう人もいます。そうした人たちの話を聞く場を教育委員会とは別組織として設けることで、問題が大きくなる前に解決するため」と説明する。
図1

稲城市立の学校に通う児童・生徒の保護者が利用できる。
注1:アドボカシー(advocacy)は、日本語では「権利擁護」「支援活動」「代弁活動」に当たる
 相談員は小学校の元校長と中学校の元校長の2名。事前に予約し、毎週金曜日の午前中に1時間の面談を行う。相談員が心がけているのは、(1)相談者の緊張をほぐして、話を聞く姿勢を大切にする、(2)学校側に立つのではなく、相談者の立場で話を聞く、(3)あとの予約がなければ、1時間の決まりにはとらわれず、相談者が納得するまで相談に乗ることだ。
 相談室の意義については、「今まで学校や校長に意見を言えなかった保護者にとって、アドボカシー相談室に相談することが学校との信頼関係を築くきっかけになっています。相談後には、学校に直接言えるようになったケースもあるようです」と話している。

■詳しくは東京都稲城市のウェブサイト参照 
http://www.city.inagi.tokyo.jp/kurashi/soudan/gakkou_advocacy/

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