家庭学習 指導のひとさじ

鳥取市立南中学校

◎1948(昭和23)年開校。校区には、新興住宅地があり、今後、数年間は生徒数増加が見込まれる。2008年度から鳥取市が行う鳥取市学力向上推進事業に参加。学校、地域、家庭が一体となった教育活動を目指す。


■校長:小山敏夫先生
■生徒数:633人
■学級数:20学級(うち特別支援学級2)
■所在地:〒680-0844 鳥取県鳥取市興南町91番地
■TEL:0857-22-3617
■FAX:0857-24-3925

櫻井修

鳥取市立南中学校

櫻井修

Sakurai Osamu
教頭

石谷健二郎

鳥取市立南中学校

石谷健二郎

Ishitani Kenjiro
教務主任、数学科担当

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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家庭学習 指導のひとさじ:鳥取県 鳥取市立南中学校

小学校・家庭と連携し
家庭学習時間を1.5倍に

「確かな学力」を身に付けさせるために家庭学習習慣の定着を図ろうと、
小学校・家庭と協力した取り組みを進める鳥取市立南中学校。
生徒・学校・家庭の間で家庭学習の目標を明確にし、学習時間を毎日記録させるなどの工夫を行っている。

「チャレンジ南」で毎日の家庭学習時間を確保

 鳥取市立南中学校は鳥取市の中心部に位置する。全校生徒633人の県内有数の規模の学校だ。市内では「部活の南中」として知られ、野球部・新体操部など中国大会に出場する部が多数ある。一方、学習面では家庭学習習慣が身に付いていない生徒が多いという課題があった。そこで、生徒に生活日記を書かせたり、家庭学習の方法を解説した小冊子を配付したりし、家庭学習習慣の定着に力を入れてきた。
 2008年度からその取り組みは小学校・家庭も含めた動きに発展した。きっかけは鳥取市が立ち上げた「トリニティープラン」だ。学校・家庭・地域が一体となって、子どもの学力の向上を図る事業だ。これを受けて、同校は校区内の小学校4校と連携し、家庭学習の定着を目的とする「チャレンジ南」を始めた。
 まず、教師と児童・生徒、そして保護者が共通の意識を持とうと、学校間で家庭学習に対する考え方を統一し、「家庭学習のてびき」(図1)を作成した。中学1・2年生なら「週10時間、宿題はもちろん、復習や予習に取り組む」というように、小学校低学年・中学年・高学年、中学生の4段階に分けて家庭学習で取り組むべき内容や時間の目安を明示した。その意義を教頭の櫻井修先生は次のように話す。
 「確かにこれまでも、小・中学校がそれぞれ家庭学習の指導はしてきていました。しかし、学校によってその基準がまちまちだったのは否めません。小学校の先生方と協議しながら、校区としての統一的な家庭学習の基準が打ち出せたと思います」
 これに加え、同校が独自に取り組んだのは、生活リズムを整えさせる「3点固定」の呼び掛けだ。3点とは「家庭学習の開始時刻」「就寝時刻」「起床時刻」のこと。時間の設定は生徒本人に任せ、三者面談で3点を守ることを生徒に約束させた。
図1 中学生版「家庭学習のてびき」

図1

家庭学習のポイントを、A4判にコンパクトにまとめた。全校集会で教務主任が内容を説明し、生徒一人ひとりに配付した。学習時間の目安は1・2年生は週10時間、3年生は週20時間とした

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