特集 新課程対応─時数確保のひと工夫
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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[3]時数減に合わせて総合学習のテーマを絞る

多単元方式で探究サイクルを短く設定

 総合学習の時数は、3年後の全面実施に備えて下限の値(1年生50時間、2、3年生70時間)とした。ただ、時数が減っても授業の質を落とさないように、内容を精選した。
 同校の総合学習は「生き方を学ぶ」「学び方を学ぶ」の二本立て。全学年で平和・人権の調べ学習を行うほか、1年生は表現スキルの学習や郷土調査など、2年生は職場体験や進路計画など、3年生は高校調べや自分史の作成と、多数のテーマを単元形式で用意する。09年度は授業時数削減に対応し必要性の高いものに絞った。単元形式は以前から行っていたため、大規模な再編の必要はなかった。
 「通年で一つのテーマに取り組む場合、課題設定の仕方が1年間の学習活動に影響を及ぼすため、年度当初の細やかな指導が必要です。しかし現実には、生徒全員に課題意識を持たせ、設定させるのは難しい。課題設定後の追究期間に中だるみもあります。本校の生徒の現状からすると、1テーマの追究期間を短くして、課題設定、追究、まとめという一連の流れを何回も繰り返した方が、追究する力が身に付くと考えています」(刈山先生)


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