特集 新課程対応─時数確保のひと工夫
神奈川県横浜市立中山中学校

神奈川県横浜市立中山中学校

◎1947(昭和22)年開校。県立四季の森公園の一角に位置し、豊かな自然に囲まれている。横浜市の小中一貫教育の実践推進校として、三つの小学校と連携を図った研究を進め、教師は学区内の全小学校への出張授業を行う。

校長◎諏訪部真史先生
生徒数◎708人
学級数◎22学級(1年生7、2年生6、3年生6、個別支援学級3)
教職員数◎校長1人、副校長1人、教諭36人、講師6人、職員等5人
所在地◎〒226-0013 神奈川県横浜市緑区寺山町653-21
TEL◎045-931-2108
URL◎http://www.edu.
city.yokohama.jp/sch/
jhs/nakayama/

諏訪部真史

▲横浜市立中山中学校校長

諏訪部真史

Suwabe Masafumi

野口みか子

▲横浜市立中山中学校副校長

野口みか子

Noguchi Mikako

畑和夫

▲横浜市立中山中学校

畑和夫

Hata Kazuo
教務主任、英語科担当

畔上兼一

▲横浜市立中山中学校

畔上兼一

Azegami Kenichi
数学科担当

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【学校事例4】

週30コマを「ゆるく」運用
行事等に充て学びの土台を築く

神奈川県横浜市立中山中学校

新学習指導要領の全面実施を見据え、実質週30コマを確保している横浜市立中山中学校。
入学式の翌日から教育相談を行うなど、生徒と向き合う時間を最優先する。管理職の率先垂範と教師間のこまやかなコミュニケーションが、「多忙」ながらも「徒労」にならない教育活動を支えている。

年間計画でまず考えるのは相談活動の日程

 横浜市立中山中学校が位置する地域は、市の中心部まで電車で15分程度の場所にありながら、静かで緑豊かな環境にある。古くからの住民が多いこともあり、学校に対して協力的な土地柄で、地域と学校との交流の機会となる行事も盛んだ。生徒は明るく都会的で人懐こく、おおむね落ち着いた学校生活を送り、学力も安定している。
 教育課程の編成と年間の行事計画で重視するのは、相談活動の充実だ。
 諏訪部真史校長は、「年間計画は教育相談や個人面談など、生徒と話し合う行事の日程をまず確保してから、全体を調整しています」と説明する。これは、学校全体の取り組み目標でもある「指導の個別化」の具体策の一つだ。今のところ、生徒指導上深刻な問題が起きているわけではない。生徒の学力や家庭環境の多様化が進む中、個への対応を学校全体で意識的に取り組む必要があると考えているからだ。
 こまやかな指導の一環として、1年生の数学と英語は、すべての授業を少人数制で行う。
 野口みか子副校長は、「教師の持ち時間数は増えますが、多人数の授業では十分な理解が難しい生徒が増えるよりも、日々の少人数制授業で丁寧に指導することによって、より多くの生徒が授業内容の理解を深められる良さがあります。また、生徒一人ひとりと接する密度が濃い授業となるので、互いの信頼関係が深まり、多くの教師が充実感を味わっています」と話す。

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2009(平成21)年度の教育課程
図:2009(平成21)年度の時間割 1年1組の例

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