現在、英語教育の現状と今後の在り方について広く関心が高まる中、文部科学省では「英語が使える日本人育成のための行動計画」推進の中で、小学校教育への英語導入を検討するなど、英語教育に力を入れようとしている。そうした状況を踏まえ、今回の調査を実施した。
調査結果のポイント
近年の表現力育成を重視した指導の流れを反映してか、日本の高校生のライティングスキルは相対的に高かったが、リスニングスキル、リーディングスキルは今後に向けて改善の余地も見られた。また、日本の高校生の自己概念として、自我(その人らしさ)の確立への自己肯定度が低い(自信が持てない)点も調査結果として示された。
それらを受け、以下のような日本の英語教育の課題が抽出できた。
(1)4技能(読む・書く・聞く・話す)別に絶対評価を実施した上で技能ごとの連携を行い、「統合的な英語力」の育成に向けて教え方を工夫することが必要。
(2)学習結果が、将来も含め実際にどう役立つのかを明確にしながら、学習のモチベーションを高める工夫が求められている。
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