栃木県立黒磯高校校長
福田寛
Fukuda Hiroshi
生年月日●昭和20年3月12日
出身地●栃木県宇都宮市
趣味●庭木の手入れ
座右の銘●至誠
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私の想い 4
生徒にとって魅力ある高校であるために
自己の
興味・関心が満たされ、基礎学力が身に付き、進路が保証される学校。それこそが、生徒にとって魅力ある高校であるだろう。本校では学校の魅力を高めるために、先年来、様々な改革に着手してきた。
その一つが、体験活動の推進である。他者とのコミュニケーション能力が低下していると言われる現代の青少年には、学校内外における奉仕活動など多様な体験活動の機会を与え、豊かな人間性や社会性を培っていくことが大切である。
本校では部活動・特別活動・福祉活動・ボランティア活動・国際交流活動などの体験活動を積極的に進めていくために、校内に奉仕と国際間の理解に貢献するインターアクトクラブを発足させた。学校生活においても、生徒が望ましい人間関係を築き、社会の一員としての資質を向上させていくことは極めて重要であり、学校・家庭・地域社会が連携協力して社会的な仕組みづくりを進めていく必要がある。
基礎学力
の習得、進路保証も高校の大きな使命だ。そのために、3年間で最も大切な時期は初期指導だろう。何のために学ぶのか、なぜ大学に進学するのか、大学で何を学びたいのか、将来どんな仕事をしたいのか、どういう人間になりたいのかを進路研究、キャリアガイダンス、各種講演会、座談会などの機会に考えさせ、指導していくことが生徒のモチベーションを高め、目標に向かっての努力を継続させることにつながる。
そして何よりも大切なことは、担任だけでなく教科担任や部活動顧問など学校全体の力だ。特に学年主任は進路部と連携を密にし、正副担任・教科担任・部活動顧問間のベクトルのずれを修正することが肝要である。教師には面接・授業・部活動を通して、低学年からの進路意識高揚に努め、学習サイクルの早期確立と生徒の生き方指導としての進路指導が求められる。
現在、
本校では更なる学校改善の方向を探るべく、04年7月に学校経営診断カードを利用した。この診断カードは、目的要因、組織運営的要因、人間的要因、組織風土的要因の四つの要因ごとに問題点の所在を全校的に確認し、我が校が健康か不健康かという改善の方向を明らかにしようとするものである。その結果、共通理解、協働意欲、コミュニケーションという組織作りの3原則に即しての課題が見え、校長としてリーダーシップを発揮すべき場面や、どのように先生方に働き掛けをしていくかが見えてきた。もちろん、学校経営・学年経営は方向が正しくても、活力ある組織として機能させるためには、適所に人材を配置することが大切である。
我々教師には、生徒にとって魅力ある高校であるために、淡白でなく、情熱を持って最後まで指導に当たる使命感が望まれるだろう。
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