ベネッセ教育総合研究所
特集 保護者と「共育」する学校づくり
吉田信夫
吉田信夫
Yoshida Nobuo
PTA役員を務めて4年目。現PTA会長。「生徒が自分を信じて、夢を実現できるような環境づくりに努めたい」
伊藤茂人
伊藤茂人
Ito Shigehito
PTA役員を務めて3年目。現3年委員長。「『あなたのそばに…PTA』を心掛けています」
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保護者として学校活動に参加して
 本文で取り上げたように、宮崎西高校では保護者と学校が「共育」体制で生徒育成を図る文化が根付きつつある。宮崎西高校の生徒の保護者が、学校に対してどのような印象を持っているのか、PTA活動に積極的に参加してきた吉田信夫さん、伊藤茂人さんにうかがった。


参加する場の確保がまずは大切
 吉田信夫さんがまず語るのは、保護者の参加意欲に応えるだけの機会が、宮崎西高校の指導ストーリーに組み込まれていることだ。
  「宮崎西高校に生徒を通わせている保護者の多くは、元々学校の教育活動に対して高い関心を持っています。ですから、その気持ちに応えてもらえる場がきちんと用意されていることは、保護者の理解を得る上で大きなポイントになっているのではないでしょうか」
  一般に「高校に入った途端に学校との関係が希薄になった」と感じる保護者が多いようだが、少なくとも宮崎西高校においてはそのような印象を持つ保護者は少数のようだ。
  また、伊藤茂人さんは、教師と保護者が直接向き合うことの重要性を指摘する。
  「子どもが家に帰ってきて学校の話をしたときに、『○○先生とこんな話をした』なんて会話がよく出ます。しかし、その先生のことを保護者が知らなければ、子どもの会話についていけませんよね。宮崎西高校では、全体での説明会だけでなく、家庭訪問や学級懇談会など、先生方とじっくり向き合える機会があります。特に学級懇談会では日頃はめったに会えない教科担任の先生ともお会いできるので、保護者にも好評です」
  教科担任と会話ができることは家庭での学習習慣の確立にも意義を持つ。特定教科が苦手な子どもの保護者が、その場で教科担任と相談することも可能だからだ。
  「先生方と接触する機会をどう確保するかは、PTAの重要なテーマです。PTAの主催で実施している取り組みについては、随時参加者にアンケートを取るなどして、学校側と協議しながら内容の充実に努めています」(伊藤さん)


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