ベネッセ教育総合研究所
SSH指定校レポート
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クローズアップSSH
◎理数コースとして、そしてSSH校としての歴史を同時にスタートさせた広島国泰寺高校。全く新しい取り組みをどのように形づくり、そして改善していったのだろうか。

検証結果を基に取り組み内容を素早く改善
 広島国泰寺高校のSSH事業は、(1)授業時間内に理数コースの生徒を対象に行われる「理数研究」「サイエンス探訪セミナー」と、(2)課外活動として、普通コースの生徒も希望者で参加できる「理数ゼミ」など、02年度に始まった取り組みの大枠はそのまま04年度まで継続されている。しかし、「一つひとつの取り組みの内容や評価の方法などは、1年ごとに確実に精選、充実している」と3か年を小西教頭は振り返る。
 例えば、「理数研究」については、02年度とそれ以降では大きく変わっている(図2)。
図表
 「SSH指定は、02年度の教育課程を県に申請した後に決まりました。そのため、初年度は通常の各教科のカリキュラムの枠の中での実施となりました」(小西教頭)
 02年度は、広島国泰寺高校は3学期制を採用しており、「理数研究」は試行授業として2学期、3学期に計15コマ実施された。
 「すべてがゼロからのスタートだった本校の場合、初年度は土台づくりの年と位置付け、03年度から取り組みをレベルアップさせるため、いろいろなことを試し、そこから成果や課題を分析していこうと考えました」(小西教頭)
 事実、小西教頭や柞磨先生らが「総花的だった」と認めるように、02年度の理数研究は実験実習の実施はもちろん、チームティーチング(TT)の導入や外部講師の招聘など、多様な内容を盛り込んだものになった。
 「02年度の理数研究から、私たちは様々な課題をキャッチすることができました。例えば、1テーマは最大でも10時間以内に収めないと生徒の興味は持続しないこと、特定の知識が必要な場合にはガイドとなるテキストを作っておく必要があること、などです。初年度は一つの取り組みが終わる度にSSH委員会で反省会を行い、03年度での改善策を検討していました」(柞磨先生)

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