データが語る高校の実像 なりたい職業
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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データが語る高校の実像 1
ベネッセ教育研究開発センターの調査から高校生の姿を浮き彫りにする

なりたい職業

今回は、中学生と高校生の「将来就きたい職業」を比較することで、高校生の職業意識を紐解いていく

堅実で安定した職業を志向する生徒たち

 ニートやフリーターが社会問題化し、子どもの頃からのキャリア教育の必要性が叫ばれている。では、子どもたち自身はどのような職業に就きたいのだろうか。調査結果から見てみよう。
  将来なりたい職業があると答えたのは、中・高校生いずれも6割強で、あまり大きな違いは見られなかった。また、その割合は、学校段階を問わず、女子の方が男子より高い。次に、なりたい職業を自由記述で挙げてもらい、その結果をまとめたものが右の表である。中学生の男子では、「野球選手」「サッカー選手」といったスポーツ選手が上位になっている。女子は、「保育士・幼稚園の先生」「看護師」「マンガ家・イラストレーター」がベスト3であり、「芸能人」「ケーキ屋・パティシエ」なども見られる。
  ところが、高校生では男女共に、いわゆる「し(師、士)」の付くような、資格の必要な安定した職業の人気が高くなる。男女共にトップは、「学校の先生」である。また、「保育士・幼稚園の先生」「看護師」(女子の場合)や「医師」に加え、中学生には見られない「薬剤師」「理学療法士・臨床検査技師・歯科衛生士など」も登場している。更に「公務員」の人気も高い。
  中学生の頃には、比較的身近に感じ、イメージが持ちやすい職業に対して憧れのような希望を抱いていたものが、高校生になると、より現実的な視点で職業を考え始め、堅実で安定した専門性の高い職業を志向するようになるのではないだろうか。

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出典●「第1回子ども生活実態基本調査」/調査時期●2004年11~12月/調査方法●学校通しの質問紙による自記式調査/調査対象●小学4年生~高校2年生 合計14,841名(小学生4,240名、中学生4,550名、高校生6,051名)/抽出方法●市区町村の人口規模及び人口密度を考慮した3地域区分[大都市(東京都内)、中都市(地方中規模都市)、郡部(町村部)]を設定して抽出。高校生については、高校の偏差値層も考慮して抽出。普通科のみ

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