ニートやフリーターが社会問題化し、子どもの頃からのキャリア教育の必要性が叫ばれている。では、子どもたち自身はどのような職業に就きたいのだろうか。調査結果から見てみよう。
将来なりたい職業があると答えたのは、中・高校生いずれも6割強で、あまり大きな違いは見られなかった。また、その割合は、学校段階を問わず、女子の方が男子より高い。次に、なりたい職業を自由記述で挙げてもらい、その結果をまとめたものが右の表である。中学生の男子では、「野球選手」「サッカー選手」といったスポーツ選手が上位になっている。女子は、「保育士・幼稚園の先生」「看護師」「マンガ家・イラストレーター」がベスト3であり、「芸能人」「ケーキ屋・パティシエ」なども見られる。
ところが、高校生では男女共に、いわゆる「し(師、士)」の付くような、資格の必要な安定した職業の人気が高くなる。男女共にトップは、「学校の先生」である。また、「保育士・幼稚園の先生」「看護師」(女子の場合)や「医師」に加え、中学生には見られない「薬剤師」「理学療法士・臨床検査技師・歯科衛生士など」も登場している。更に「公務員」の人気も高い。
中学生の頃には、比較的身近に感じ、イメージが持ちやすい職業に対して憧れのような希望を抱いていたものが、高校生になると、より現実的な視点で職業を考え始め、堅実で安定した専門性の高い職業を志向するようになるのではないだろうか。 |