データが語る高校の実像 教科・科目の好き嫌い
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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データが語る高校の実像 3
ベネッセ教育研究開発センターの調査から高校生の姿を浮き彫りにする

学習姿勢と親子関係

思春期には親子の対話は少なくなると言われるが、学習への姿勢にはどのような影響があるのだろうか。

親子の会話が多いと子どもの学習姿勢も良好

 高校生はどのように学習に取り組んでいるのだろうか。ここでは、学習に対する意識や行動を身に付けていくための、1つの基礎と考えられる、親子関係との関連を調査結果から見てみよう。
  図では、高校生の学習への取り組み方を、親との会話量別に示した。これによると、親との「会話が多い」群の方が、「わからないことがあると『もっと知りたい』と思う」といった知的好奇心や、「定期テストはしっかり準備をしてのぞむ」といった姿勢を持つ割合が高い。また、「勉強しようという気持ちがわかない」「どうしてこんなことを勉強しなければいけないのかと思う」といった思いは、「会話が少ない」群の方が多い。親との豊富な会話やそうしたことが可能な環境は、高校生の学習意欲や学習に向かう姿勢に結び付いているようだ。

勉強への戸惑いや後悔は会話量との関連が薄い

 しかし、「上手な勉強の仕方がわからない」といった勉強方法への戸惑いは、学校段階が上がるにつれ、親との会話量との関連が薄れていく(小学生:「会話が多い」群32.5%<「会話が少ない」群44.0%、中学生:68.4%<75.0%、高校生:74.0%<77.1%)。また、「今までにもっときちんと勉強しておけばよかったと思う」といった後悔は、学校段階を問わず、親との会話量による差があまり見られない。こうした勉強に対する戸惑いや後悔は、親子関係だけでは消えない大きな問題のようだ。

図
出典●「第1回子ども生活実態基本調査」/調査時期●2004年11~12月実施/調査方法●学校通しの質問紙による自記式調査/調査対象●小学4年生~高校2年生 合計14,841名(小学生4,240名、中学生4,550名、高校生6,051名)/抽出方法●市区町村の人口規模および人口密度を考慮した3地域区分[大都市(東京都内)、中都市(地方中規模都市)、郡部(町村部)]を設定して抽出。高校生については、高校の偏差値層も考慮して抽出。普通科のみ

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