データが語る高校の実像 携帯電話
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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データが語る高校の実像 5
ベネッセ教育研究開発センターの調査から高校生の姿を浮き彫りにする

携帯電話

通信手段として日常生活に浸透している携帯電話について、子どもたちはどう捉えているのだろうか。

9割以上の生徒が携帯電話を所有

 高校生の行動範囲や交友関係は、小・中学生に比べて広い。こうしたことを背景として、多くの高校生の間に携帯電話が普及している。
 図1で携帯電話の所有率を見ると、小学生では2割弱だが、中学生では5割近くになっている。そして、高校生では実に9割以上の生徒が携帯電話を持っている。携帯電話の普及は、学校段階が上がるにつれて、急速に進むことがわかる。

図

便利さと依存性の二面性に注意が必要

 では、高校生は携帯電話に対して、どのような思いを持っているのだろうか。図2からわかるように、携帯電話を持つ高校生の8割は、「携帯電話がないと今の生活が不便になると思う」「携帯電話を使うのが楽しい」と回答しており、携帯電話の利便性や楽しさを生活の中で感じている様子がうかがえる。
 一方で、半数以上が、「何もすることがなくなると、すぐに携帯電話を見てしまう」「電話やメールがこないとさみしくなる」と回答しており、携帯電話への依存的な傾向もあるようだ。こうした思いは、携帯電話を持つ中・高生に共通する傾向である。
 携帯電話は今や生活に深く浸透しており、多くの利便性をもたらしているだろう。しかし、生活を携帯電話に依存している可能性もある。携帯電話にはこうした二面性があることを意識し、十分に付き合い方を考えていく必要があるだろう。

図2
出典●「第1回子ども生活実態基本調査」/調査時期●2004年11~12月実施/調査方法●学校通しの質問紙による自記式調査/調査対象●小学4年生~高校2年生 合計14,841名(小学生4,240名、中学生4,550名、高校生6,051名)/抽出方法●市区町村の人口規模および人口密度を考慮した3地域区分[大都市(東京都内)、中都市(地方中規模都市)、郡部(町村部)]を設定して抽出。高校生については、高校の偏差値層も考慮して抽出。普通科のみ

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