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研究内容
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滋賀県立 米原高等学校

研究内容6:スピーチ・プレゼンテーション能力養成のための指導
■実証したい理論や仮説
仮説1:「発音がよくなれば、その自信が自己表現能力の養成を促進する」(スピーチ・コンテストの指導)
1年次最初には発音訓練を十分に行った後、レシテーションに取り組ませる。1人の教員に5~6名の生徒を割り当て、約1ヶ月かけて発音を徹底的に訓練するとともに、デリバリーの指導を行う。5月には、全校レシテーションコンテストに1年生は全員必修で参加させ、上位入賞者は、さらに他校との合同レシテーションコンテストに参加させる。8月には、全校スピーチコンテストを実施し、同様に上位入賞者は県レベルの大会に参加させる。いずれの場合も教員が徹底的に個人指導を行う。

仮説2:「ライティング力の向上とスピーキング能力には高い相関がある」(プレゼンテーション能力養成のための指導)
本校の英語コースのプレゼンテーションは「総合」の時間を前期・後期の2期に分けてパワーポイントを使った英語によるグループ・プレゼンテーションの形式をとっている。今年度の1年生は、年間テーマ「国際」に沿って前期は「世界の国々を紹介しよう!」のテーマの下、40名の生徒を4名1グループの計10グループに分けて、各グループに自分たちの調べたい国を決めさせた。さらに各グループ内では、一人一人が別々の研究テーマ(歴史・文化・食生活・ファッション・風俗・言語など)を分担してさまざまな角度から国の紹介ができるようにすることを目標とした。プレゼンテーションに先立ち、中間報告書の提出を義務づけている。中間報告書はプレゼンテーションの原稿となるもので、英文と日本文の両方を提出させ担当教員やALTが分担して添削して返却するとともに、プレゼンテーションの方向性や内容についてのアドバイスを行う。また、聴衆の理解を助けるためにボキャブラリーリストを作成させ、プレゼンテーション時にコピーして配布する。プレゼンテーションは1時間当たり2グループ発表させ、残りの生徒にはEvaluation Sheetを配布し、他のグループの発表を「英語のわかりやすさ」「内容の深さ」「発表の構成」「発表の姿勢」「全体的な完成度」の5項目を各10点満点で評価させるとともにコメントを書かせる。また、プレゼンテーションが終わってから、最終報告書という形で添削後に清書した原稿を提出させる。
■到達目標
【成果・検証】
1.多くの生徒が発音に自信を深めた。また、個別指導により自分にとって何が課題であるかがわかり、それを克服しようとする意欲や粘り強さが養われ、上達のための相乗効果となった。
2.多くの生徒が中間報告書の添削を受けたことにより、自分のプレゼンテーションに自信を持って発表することが出来た。添削を受ける段階で文法指導・発音指導等も合わせて行うため、プレゼンテーションの完成度を高め、聴衆の理解を助けることにつながった。
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