データが語る高校の実像 部活動と学習
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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データが語る高校の実像 10
ベネッセ教育研究開発センターの調査から高校生の姿を浮き彫りにする

部活動と学習

部活動に取り組む高校生は多いが、部活動と学習の関係について『学習基本調査』の結果より報告する。

部活動の加入率は増加している

 部活動の加入と活動状況についての質問は、第1回(1990年)と第4回(2006年)に行っている。
 図1では、部活動の参加状況別の比較を時系列で示した。特徴としては、「運動部に入って積極的に参加している」が16年前に比べて17.1ポイント増加して半数を超えるに至り、また部活動に「入っていない」は12.6ポイント減少し、約2割となった。更に「運動部だが、サボりぎみ」「文化部だが、サボりぎみ」とする生徒も減少傾向が見られ、以前と比べ部活動に積極的に打ち込む生徒が増えている傾向がうかがえる。


図1

「運動部だが、サボりぎみ」は学習面で課題が

 高校生にとって部活動と学習との両立は、今も昔も変わらないテーマと考えられる。そこで、部活動の参加状況別での平日の家庭学習時間とその平均を図2に示した。「ほとんどしない」の比率が高いのは「運動部だが、サボりぎみ」(34.1%)であり、続いて「運動部に入って積極的に参加している」「入っていない」(共に26.1%)であった。更に平均の学習時間に注目すると「運動部だが、サボりぎみ」が55.2分と最も短い。
 また、家庭での学習の頻度(図3)でも、「運動部だが、サボりぎみ」で「家ではほとんど勉強しない」が39.6%を占めている。運動部に参加する生徒は家庭での学習時間・頻度が少なくなりがちだが、特に「サボりぎみ」の生徒については、部活動だけではなく、学習面でのフォローも必要と考えられる。


図2、3
出典●『第4回 学習基本調査・国内調査報告書・高校生版』/調査時期●第1回:1990年9~10月、第4回:2006年6~7月/調査方法●学校通しの質問紙による自記式調査/調査対象●普通科に通う高校2年生/サンプル数●第1回:2,005名、第4回:4,464名/抽出方法●全国4地域(東京都内、および東北・四国・九州地方の都市部と郡部)より有意抽出した同一校に継続的に調査を依頼している。そのため、数値は全国的な平均値を示すものではない/第2回、第3回では、部活動に関する質問項目はない

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