VIEW'S REPORT 生徒指導
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
  PAGE 10/10 前ページ 

大学進学も、就職も、「全員で受かろう!」

 08年1月以降も、既に志望大に合格したにもかかわらず、補習に顔を出す3年生の姿があった。三谷先生は、「こんなことは、私自身初めての経験でした」と喜ぶ。溝口先生も「『全員で受かろう!』という雰囲気が、以前より強くなったと思います」と振り返る。
 入学当初、保護者から「うちの子は大学なんてとても無理です。専門学校でいいんです」と言われていた生徒が、公立大に合格した。国立大を受験したものの合格できなかったある生徒の保護者は、「うちの子がまさか国立大を受けられるとは思いませんでした。受験ができただけで十分です」と、担任に話したという。溝口先生は、「生徒や保護者の思いを受け止めることの大切さを改めて痛感しました」と話す。
 国公立大合格発表後、新3年生の補習受講の申し込みが一挙に増えた。「生徒の間に、『自分たちも頑張ろう』という意識が高まっています」と、瀬尾先生は嬉しそうに話す。早稲田先生は、「数学の授業では、復習中心から予習中心に内容を180度変えることを検討しています」と意欲を燃やす。08年度からは45分・7時間授業を始めた。同校の変革の歩みは、立ち止まるどころか、むしろ加速している。
 「この地域の生徒たちは、本当に素直で、高い潜在能力があります。私たちの仕事は、夢を目標に変えること。早い段階から鍛えれば、国公立大に100名合格できるだけの能力を持っている生徒たちだと私は確信しています」(田中教頭)

図2

  PAGE 10/10 前ページ