特集 「大学入試分析」を生かす

長崎県立長崎北高校

◎「両道顕揚(けんよう)」を校是として、学習と部活動、豊かな学識と社会性の両立を目指す。進学実績を安定して上げ、例年高い入学倍率を維持する。部活動も盛んで、ラグビー部やバレーボール部、ソフトテニス部、放送部などが全国大会で活躍。

設立●高校:1964(昭和39)年

形態●全日制/普通科/共学

生徒数(1学年)●280名

09年度入試合格実績(現浪計)●国公立大は、長崎大53人を始め、名古屋大、神戸大、広島大、九州大、熊本大などに189人が合格。私立大は、関西大、関西学院大、同志社大、西南学院大、福岡大などに述べ363人が合格。

住所●〒851-1132 長崎市小江原1-1-1

TEL●095-844-5116

WEB PAGE●http://www7.
ocn.ne.jp/‾ngs-kita/

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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【学校事例3】長崎県立長崎北高校

「北高ボーダー」をつくり、
合格可能性を教師全員で分析

長崎県立長崎北高校は、「北高ボーダー」と呼ばれる学校独自の合格基準値を作成し、
志望校検討の重要なデータにしている。入試問題分析に裏打ちされた客観的な情報と、
生身の生徒の情報を勘案し、教師全員で生徒一人ひとりの合格可能性を探る手法を紹介する。

丁寧な志望校検討が高い進学実績を支える

  2009年度国公立大入試、前期日程87%、後期日程86%――。これは、学校独自の合格基準値である「北高ボーダー」によって合格を見込まれた生徒の合格率だ。「生徒と何度も面談を重ね、生徒が納得した上で志望校を決めています。生徒にとっても、ボーダーを設定した我々にとっても、この合格率は納得のいく数字ではないでしょうか」と、進路指導主事の平塚雅英先生は振り返る。
 長崎県立長崎北高校は、例年200人近い現役国公立大合格者が輩出する進学校だ。成績上位層の多くが地元の国公立大を中心に、広島大、熊本大などを志望する。安定した実績を支えているのが、「北高ボーダー」を基にして志望校を絞り込む入試分析力だ。もちろん、数字だけを頼りにするわけではない。「北高ボーダー」を基本としながら検討会と面談を複数回行うことによって、生徒・保護者が共に納得し、かつ合格可能性の高い志望校を探す。
 センター試験後の「北高ボーダー」作成から、志望校検討会、面談までの一連の流れは次の通りだ。
 まず、センター試験終了後の最初の木曜日、3年生の学年団及び進路指導部が手分けをして、ベネッセほか3社の自己採点集計説明会に出席し、情報を収集。同夜、各社のデータを突き合わせて「北高ボーダー」を設定する。翌日、学級別に1回目の志望校検討会を開き、その結果を基に土・日に二者(保護者の希望によっては三者)面談を行う。続いて、火曜日に校長、教頭、学年団、教科団、進路指導部の教師が一堂に会した検討会を開き、その夜に2回目の学級別検討会を実施。それを受けて、水曜日に二者面談を行い、最終的に出願校を確定する(図1)。
図1

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