ベネッセ教育総合研究所
特集 保護者の教育力を生かす学校づくり
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「7歳」と「11歳」が
親子コミュニケーションの変化のポイント
汐見稔幸


 小学生の6年間には、発達段階的な転換点は大きく2つあり、これにともなって親子のコミュニケーションのあり方も変化していきます。
 1つは7歳の頃。これ以前は、親から「うそおっしゃい」と言われると、子どもは「正直に言わないとならない」と感じ、比較的素直に従います。しかし、7歳を過ぎるころから、友だちとの関係が重視され、「親には内緒だぞ」と約束すれば、親にうそもつけるようになります。ですから、コミュニケーションも一方的ではなく、「あなたはどう思う?」といった主体性を大切にすることがもっと必要になります。
 次は11歳の頃。論理性が身につき、ときには親に「あの先生はえこひいきをする」といった批判を口にすることもあります。筋が通っている面もありますから、親が頭ごなしに注意するのはよくありません。「どうしてそう思うの?」と聞きながら、「それはそのとおりだけれど、先生の立場になってみたら…」など、いわば、大人のコミュニケーションに近づけていく必要があるのです。
図表


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