ベネッセ教育総合研究所
立山小学校
中筋小学校データ
 京都府の中部、人口約3万8千人の綾部市の西南部に位置し、綾部・福知山両市を結ぶ府道沿いに発達した田園地帯が校区。1960年代から70年代にかけて各種工場・会社・住宅などが数多く進出し、人口急増地帯として発展した。体育館、運動場が社会体育の場として利用されるなど、地域との結びつきが強い。2002年度から文部科学省の学力向上フロンティアスクールに指定され、算数の少人数授業を中心に研究に取り組み、成果を上げている。
〒623-0046
京都府綾部市大島町外山田8-1
TEL 0773-42-0294
FAX 0773-43-0993
校長/南田俊子先生
児童数/344人
学級数/13学級
南田俊子校長
▲南田俊子校長
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自己効力感を育てながら学力向上を図る指導の工夫
京都府 綾部市立中筋小学校
実践のポイント
(1)習熟度別授業では、学習の難易度を変えるだけでなく、コースに合った指導法を実施している。
(2)「ネームプレート法」によって、授業のなかで児童の自己効力感を育む。
(3)習熟度別授業のよさを、普段の一斉授業でも取り入れる「学級内習熟」の試行。
(4)授業の終わりの「算数作文」で、児童一人ひとりが学習を振り返る力や興味・関心を伸ばしている。


学力差が広がり、その対策としてスタートした習熟度別授業
 中筋小学校では習熟度別授業を学力差に対応するだけでなく、「人づくり」という教育目標のなかに位置づけ、その手法をさまざまな場面で発展させようと試みている。
 中筋小学校が「習熟度別授業」に取り組んだのは2002年に文部科学省の学力向上フロンティアスクールの指定を受けたのがきっかけであるが、理由はそれだけではなかった。
「学力差の大きい学年があり、毎週1時間、学校裁量の時間を使って全員に補習授業をし、課題のある児童には個別指導を重点的に行うなど工夫を重ねていたのですが、なかなかうまくいかず苦労していました。算数と国語で習熟度別授業を始めたときは、研究のためというよりも、学力差をなんとかしたいという気持ちが強かったのです」(南田俊子校長)
 手探りで始めて数か月が過ぎたころ、その6年生の児童数人が「こういう授業をもっとしてほしい」とわざわざ校長室に伝えに来てくれたという。
「習熟度別授業で『わかる』ことの喜びを感じられたのでしょう。私もうれしかったですね」(南田校長)


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