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データからみる教育
小学生はパソコンを使った授業が大好き!
「義務教育に関する意識調査」より
2005年3月より4月にかけて、ベネッセ教育研究開発センターでは、文部省からの委嘱を受けて「義務教育に関する意識調査」を行った。その中間報告のなかから特徴的な結果をピックアップして紹介しよう。
1 小学生の9割はコンピュータを使う授業が好き
図1
は、小学生に「授業や学習活動の好き嫌い」をきいたものだ。そのなかで約9割の子どもが「コンピュータを使って調べる学習」が好きだと答えており、全体で最も多くなっている。また、「観察や実験などの授業」「友だちと話し合う活動」がそれに続いており、体験的な学習やコミュニケーション型の学習への関心が高いことがわかる。
それに比べて、「考えたり調べたりしたことを発表する活動」や「勉強のしかたを自分で工夫する学習」が好きと答える子どもの割合は5割程度と低くなっている。
2 コンピュータを活用する力が身についている割合は6割
子どもたちが学校教育で身につけている能力・態度を小学校担任に聞いたのが
図2
だ。子どもたちの「コンピュータを活用する力」について、「身についている」と回答した教員が61.6%となっている。
ここには載せていないが、「学校教育で身につける必要性が高い能力」をきいたなかで、「コンピュータを活用する力」を肯定した教員が77%であるのと比較すると、要求水準と実際に身についている力との間にややギャップがある。
また、「論理的にものを考える力」が身についていると回答している割合は3割程度であり、
図1
のデータとあわせて見ても、自ら「考える」力の育成は学校指導のなかで大きな課題であることがわかる。
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