ベネッセ教育総合研究所
地方自治体がひらく新しい教育
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5 教師のやる気が子どもの意欲につながる
 さらに、今田小学校では、昨年から、「総合的な学習の時間」以外の各教科でも、地域の教材を取り入れる研究を進めている。「総合的な学習の時間」を通じ、子どもたちに大きな変化があったという、たしかな手応えがあったからだ。
  昨年は、すべての教師が実際に地域を歩き、自分の教える教科に活用できる素材の研究をした。集まったテーマは、現地に伝わる民話や、地域の偉人、さらに福祉センターとの交流などとさまざまだ。それらを研修会議で発表し合うことで、知識の共有化にも結びつけた。
  「教科で地域を教材とした場合、学習と生活との接点を見つけやすいのです。そのことが学習意欲につながります。また、保護者にとっても身近なテーマのため、協力を得やすいですね」(酒井先生)
  さらに、酒井先生は、教師が率先して地域に入ることは、教師自身の意欲を向上させる意味でも必要だと強調する。
  「インターネットで調べて終わり、といった教材研究では、子どもに熱意が伝わることはありません。一方、実際に地域を歩いて興味深いテーマが見つかれば、教師自身もやる気が出てきますし、それは必ず子どもにも伝わるものです」
  子どもはむろん、教師自身も成長させる懐の深さが、篠山の地域には備わっているのだろう。
図表


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