e授業のある風景 ITの特性を利用した教科学習や学級会活動に取り組む

東京都 青梅市立第四小学校

梅の里として知られる青梅市は、秩父多摩甲斐国立公園の玄関口に位置し、豊かな自然に恵まれた地域だ。市の北東に位置する第四小学校は1951年に開校。校区には商店街や集合住宅を抱え、地域ぐるみで子どもを見守ろうという環境の中、未来を担う子どもたちの育成をめざしている。03~05年度、青梅市教育委員会コンピュータ教育研究指定校。

竹田雄二郎

▲校長 竹田雄二郎先生

児童数◎565人
学級数◎21学級
〒198-0042 東京都青梅市東青梅6-1-1 TEL 0428-22-7268
FAX 0428-24-2199
http://www.ome-tky.
ed.jp/es/n4-es/

浦川 潔

▲教務主任

浦川 潔

Urakawa Kiyoshi

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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e授業のある風景

東京都 青梅市立第四小学校

ITの特性を利用した教科学習や学級会活動に取り組む

青梅市立第四小学校では、教科学習にITを活用する系統的な年間計画を作成し、それに沿って授業を進めている。その結果、子どもたちのスキルは確実に向上し、パソコンを使った新たなコミュニケーションの方向性も見えてきたという。

年間計画を綿密に立て、確実な学習効果をねらう

 2003年度から3年間、青梅市教育委員会コンピュータ教育研究指定校となった青梅市立第四小学校では、学年・教科ごとに「『情報教育』関連単元一覧表」を作成し(図1)、教科学習にITを積極的に取り入れている。一覧表では、情報活用の実践力を「収集能力」「選択能力」「活用能力」「伝達能力」と四つに分類し、単元ごとに目標を設定。「必要な情報を見つけられたか」「調べたことを相手に伝えられたか」などの情報活用能力育成に重点を置く。コンピュータリテラシー自体の学習は、生活科や「総合的な学習の時間」に、青梅市立第四小学校作成の「各学年におけるコンピュータリテラシー段階表」をもとに行う。竹田雄二郎校長は、その目的を次のように語る。
  「教科への活用とは、ITを利用することが目的なのではなく、より豊かな学習活動をするための手段として、図鑑や辞書と同じような位置づけで使いこなせるようになることと捉えています」
図1
  単元ごとの目標は、各学年の教師が教科書の内容を洗い出し、先進的な地域の実例なども参考にし、青梅市立第四小学校のカリキュラムに沿って作成。授業で単元目標を達成するために、適切な素材・道具としてITをどこで使えばよいかを明示している。
  「教務部が中心となって、教師全員が参加して作成しています。教育計画や評価規準を見直すタイミングには『情報教育』関連単元一覧表も修正し、次の学年・年度に生かせるようにしています」(教務主任・浦川潔先生)
  パソコンは、児童用としてノート型パソコン40台を学習情報センターとランチルームの2室に分けて設置。校内には無線LANを整備し、ほとんどの場所でネットワークに接続できるようになっている。児童数565人に対しパソコン40台という数は決して十分とはいえないが、必要な機材を必要な数だけ好きな場所で使用でき、使い勝手がよいという。
  「体育館や廊下でもパソコンを使えるので、体育などでもITを使った活動ができます。場所を選ばずに活用できるのは大きなメリットです」(浦川先生)

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