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結論先行型「問答ゲーム」が校内に浸透
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先生 「野球とサッカーのどちらが好きですか?」
児童A「僕は野球が好きです。理由は小さくて、硬いボールを打つのが面白いからです」
先生 「晴れの日と雨の日は、どちらが好きですか?」
児童B「私は雨の日の方が好きです。わけは、雨に当たると気持ちがいいからです」
冒頭で紹介した3年生の授業の最初の5分間は、「問答ゲーム」の復習だった。先生の問いかけに、まずは自分の立場を明確にして結論を提示したあと、その理由を説明する―。「問答ゲーム」は次の四つが基本ルールだ。
(1)主語と述語をつけよう
(2)結論から先に言おう
(3)理由や根拠を必ず述べよう
(4)できたらナンバリングを使おう
これは、鈴が峰小学校が取り組む「言語技術指導」の土台となる学習だ(図2)。
「問答ゲームは、問題に対してすぐに自分の立場をはっきりさせ、相手にわかりやすく即答する力をつけるものです。将来は討論やディベートの力にもつながります」(三島校長)
身に付く言葉の力は学年によって異なるため、それに応じた指導も必要になる。例えば、問答ゲームで低学年には「好きですか? 嫌いですか?」、中学年には「どちらが好きですか?」と問いかけ方を変えるといった具合だ。
「高学年は言葉で説明すればわかりますが、低学年では、絵を描かせたり、ゲーム的要素を盛り込んだりするなど、なるべく活動的・具体的にする工夫をしています」(土井先生)
「先生、わけを言わんとわからんよ!」
言語技術の授業以外の場面で、先生の発言に対して、子どもからそんな風に指摘されることも珍しくない。作文を書く際にも、自主的に「理由は四つあります。一つめは○○、二つめは○○」といった具合に、ナンバリングをする子どももいる。「言語技術」の取り組みが始まってまだ2年目だが、子どもたちの間にかなり浸透していると、三島校長は話す。
「校舎の各階に問答ゲームのカードを掲げたところ、子どもたちが互いに問題を出し合って遊ぶなど、校内ではすっかり定着しています。授業中の発言の際も、結論を先に提示し、あとで理由づけをする児童がほとんどです」 |
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