「最近の保護者は必ずしも学校に協力的とはいえなくなり、以前に比べて保護者への対応が大変になった」という先生方の声をよく耳にする。そこで、2007年1月に実施した読者アンケートで、保護者は学校の活動に協力的か、対応に困るのはどのようなことが多いのかを尋ねた。
まず、「学校の取り組みに協力的な保護者が6割以上いる」と答えた学校が7割弱だった一方、「協力的な保護者は4割以下」という学校が1割程度あった(図1)。
対応に困る内容で最も多いのは、「子どもの友だち関係」で、60.8%だった(図2)。友だち同士のトラブルやいじめ・からかいなどで、保護者から苦情などが寄せられるケースが増えているのではないか。次に多かったのは「学校の生活指導」である。その一方で、子どもではなく保護者そのものに関する項目も上位にある。「給食費の支払い」や「学校行事での保護者の振る舞い」などである。こうした保護者の存在も、学校側からすると頭が痛い。
これら上位の項目について児童数による違いを見ると、いずれも規模の大きい学校ほど選択率が高くなっている。一方、選択率は相対的に低いものの、「家庭学習の量」や「子どもの成績」は小規模校の方が対応に困っている様子が表れている。規模によって、学校に対する保護者の要望に特徴があることがわかる。自校に対するニーズをつかむことが、スムーズな保護者対応の第一歩になるはずだ。 |