つながる学校と家庭の学び

鳥取県米子市立五千石小学校

◎1981(昭和56)年創立。06年度から、子どもの生活習慣と学習習慣の確立に取り組む。家庭との連携が実を結び、成果を上げている。

 

校長◎中村裕貴先生
児童数◎164人
学級数◎8学級(うち特別支援学級2)
所在地◎
〒683-0013 鳥取県米子市諏訪1695
TEL:0859-26-2292
URL:http://cmsweb1.
torikyo.ed.jp/gosen-e/


中村裕貴

米子市立五千石小学校校長

中村裕貴

Nakamura Yuki

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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つながる学校と家庭の学び

子どもの生活習慣を改善する
「にこにこ家族会議」

鳥取県米子市立五千石(ごせんごく)小学校
米子市立五千石小学校では、児童と保護者が相談して日々の生活目標を決め、
1週間の生活を記録させる「にこにこ家族会議」という取り組みを中心に、
児童の生活習慣・学習習慣の確立を図っている。

19項目の授業規律を教師全員で共有

 米子市街地の南東、水田の広がる農業地帯に位置する米子市立五千石小学校。地域には3世代同居の家庭が多く、物静かな性格の子どもが大半を占めるという。しかし、2006年度に中村裕貴校長が赴任した当時は、落ち着いて授業を受けられない児童が、特に高学年で見られる状態だった。
 「授業中に私語をする児童や、授業と休み時間のけじめがついていない児童が見られ、基本的な生活規律に不安がある印象を持ちました。まず、どのような規律に基づいて授業を行うべきかを、教師自身がはっきり認識することが必要だと考え、『学習のしつけ』(図1)という全学年共通の規律を、教師全員で話し合って定めました」
 「学習のしつけ」に明文化したのは、「始業チャイムの前に着席する」「まっすぐに手を挙げる」など、19項目にわたる基本的な学習規範。教師はこれに沿って授業を行い、授業後は、規範をどの程度守らせることが出来たかを自己評価する。
 また、「生活習慣は日常のあらゆる行動に影響する」という考えの下、子どもの生活習慣の改善にも取り組んだ。
 「規則正しい生活をするためには、一定の就寝時刻や起床時刻を守り、三食きちんと食事を取ることなどによって、自己を管理する力が必要です。自己管理能力を高めることによって、自分の行動を律することも出来るようになり、おのずと学習態度も良くなるだろうと考えました」(中村校長)
図1:学習のしつけ
学習のしつけ
「準備」「姿勢」「聞く」「話す」「移動」「研究」の六つの大項目の下に、「鉛筆を正しく持つ」「足の裏を床につける」など、19の小項目が置かれている。教師は右側の空欄に日付と評価(○、△、×など)を記入し、学級の実態に応じて、規範の加除も行う
※上記の加工可能な資料がダウンロードできます
■学習のしつけ Excelダウンロード(24KB)

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