大学でも野球を続けたいと息子が言っています。第1志望の大学は、東京6大学です。息子は、高校ではレギュラーではありませんでした。その道で食べていくのではないのだから、親としては、大学では野球よりも学業を優先してほしいと考えています。有名な大学で野球を続けたいと思っているけれども、実力的にはレギュラーになるのは難しい息子に、どのようなアドバイスをすべきか、教えてください。

(質問者:愛媛/高2男子・父)

A本人の希望を尊重すること。スポーツから得られる学びは、社会に出てからも役立つ貴重な経験。

スポーツよりも学業を優先してほしいと思うのは、あくまでも親の一方的な願望です。自らの意思で目標を定め、その達成に向けて努力することが学びであり、大学の講義を聴いたり、研究をしたりすることだけが学びではありません。スポーツに打ち込む中で身につくコミュニケーション能力や計画力、分析力、リーダーシップといった様々な力は、社会人になってからも必要な力です。
例えば、営業の仕事に就いたら、月末までに、何を、どのようにすれば営業目標を達成できるのかを、自然に考えて振る舞えるようになります。高い偏差値、よい大学、よい学業成績、一流の企業という、かつては「勝ち組」となることが保証されていたルートに乗ったとしても、必ずしもこれからの時代を生き残ることができるとは限りません。

とは言え、保護者の方のお気持ちも分かります。私でしたら、「あなたが選んだ道だから、応援する。ただし、しっかり勉強と両立させて、絶対に留年せずに卒業しなさい」と言うと思います。