「将来のことを悩むより今を楽しみたい」と考える日本の高校生の割合が、米国、中国、韓国との4カ国中、最も高かったことが22日、国立青少年教育振興機構の調査で分かった。一方、将来に不安を感じている割合も日本がトップだった。

 同機構青少年教育研究センターの池田幸恭客員研究員は「新型コロナウイルスの感染拡大による恐怖感で『今よければいい』という刹那(せつな)主義だけでなく、将来予測がつかないからこそ今を大切にするという肯定的な面も含まれているのではないか」と指摘した。

 調査は昨年9月~今年2月、新型コロナウイルスの感染拡大を経験した4カ国の高校生約1万1000人に生活や意識の変化について聞き、結果を比較した。

 「将来のことを悩むより今を楽しみたい」について、「よく当てはまる」「まあ当てはまる」と答えた割合は日本がトップの76.2%で、他の3カ国はいずれも6割台後半だった。同様に、「自分の将来に不安を感じている」は78.6%で日本が最も高く、「将来への希望を持っている」は76.1%で最下位だった。

 コロナ禍を経験して感じたことなど(複数回答)では、「友達の大切さ」や「対面でのコミュニケーションの大切さ」が55%を超えた。一方で「勉強の大切さ」(19.6%)や「勉強を自らするようになった」(11.6%)はいずれも4カ国中で最下位だった。

 また最近の情緒に関しては、「落ち込む」と答えた割合が43.3%と米国に次いで高かったが、「神経が高ぶり、心が安定しない」(30.1%)「何となくいらいらする」(33.7%)「物事に集中できない」(38.3%)などは最も低く、2017年の調査との比較でも数値が改善した。