東京都教育委員会は2023年度から、教員採用試験制度を見直す方針を決めた。1次選考で実施する筆記試験の一部を大学3年から受験できるようにする。合格すれば翌年の筆記試験は免除。不合格の場合でも4年次に再び受けられる。受験生の負担を減らし、教員確保を図ることが狙いで、文部科学省によると、こうした試験の前倒しは全国で初めて。

対象は市区町村立小中学校や都立高校など。新制度では、これまで大学4年を対象に7月の1次選考で実施していた筆記の「教職教養」「専門教養」「論文」のうち、論文を除いて3年次での受験が可能になる。合格の基準に達した場合、4年次では論文のみクリアすれば、面接や実技の2次選考に進める。

選考課によると、教員志望者は大学4年の春に教育実習を受けることが多く、筆記試験の前倒しにより受験者の負担を分散させることができる。受験機会を増やすことで志望者の増加も期待できそうだ。

教員不足は全国的な課題となっており、都教委が22年度に実施した採用試験の倍率は過去最低の2.1倍。都内の公立小学校では22年9月時点で約130人の欠員が生じている。

担当者は「新制度の導入で新卒の確実な確保を目指す」と説明。途中退職する教員を減らすため、メンタルヘルスサポートの強化や外部人材の活用による業務の軽減などにも注力する方針だ。