地球から約90光年離れた赤色矮星(わいせい)の周りには、大きさや質量が地球と同程度の惑星があり、活発な火山活動により大気が存在する可能性があることが分かった。カナダ・モントリオール大や東京大などの国際研究チームが17日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。今後、大気の組成を観測できれば、生命の起源を探る研究に役立つという。

 赤色矮星は太陽より小さく低温の恒星で、銀河系(天の川銀河)内で非常に多い。観測対象の赤色矮星はうみへび座に近いコップ座の方向にあり、地球サイズの惑星は米スピッツァー宇宙望遠鏡による観測で見つかった。

 この惑星は別の大きな惑星と周期的に接近し、重力の影響が強まったり弱まったりする。このため内部で摩擦が生じて高温となり、火山が噴火して大気で覆われている可能性がある。太陽系では木星の衛星イオで同様のメカニズムが働き、火山が活発に噴火して薄い大気があることが知られる。