東京大や大阪大など全国10国立大の理学部長は25日、「ジェンダーバランスの取れた環境実現」を目指し、女子学生の比率向上に連携して取り組むとする共同声明を発表した。学生や保護者向けのポータルサイトを同日共同開設するなど、情報発信を強化する。

文部科学省によると、理学部生に占める女子学生の割合は昨年5月時点で27.8%にとどまっている。

声明では、こうした状況について「人材育成の場として多様性のある環境を提供できていないことを意味し、深刻な問題だ」と強調。ジェンダー平等の実現に向けた世界的な動きと歩調を合わせて行動を起こすことが重要だとしている。

大阪府豊中市内で記者会見した東大の大越慎一理学部長は「多様な性別や国籍の人が議論することで気付きが生まれる。10大学がそろうことで、社会に注目してもらいたい」と話した。