【ロンドン時事】落語と講談を通じて日本語や日本文化に触れるワークショップが、英名門ケンブリッジ大学で開かれた。同大で日本語を学ぶ学生らが参加し、落語家と講談師による演目を聴いたほか、実際に高座を体験。独特な話術をまねし、登場人物の演じ分けや抑揚の付け方などに苦戦しながら、日本の古典芸能に親しんだ。

ワークショップは、同大のラウラ・モレッティ教授(日本近世文学)が主催。落語家・立川志の春さんと講談師・神田陽子さんが学部1年生から院生まで学生ら約40人に、演じ方や扇子、張扇の使い方などを指導した。

学生らは練習後、教室に設けられた高座に上がり、演目の一部を演じた。落語「初天神」で、子供が親におねだりする場面を披露した1年生のザジ・チェンさんは、「恥ずかしかったが、楽しかった」と笑顔。初めて聴いた落語や講談は「面白かった。人間の経験は普遍的なので、分かり合えると思った」と話した。

講談では「真田幸村大坂出陣」で大坂城に駆け付ける幸村を演じ、慣れない言い回しにてこずる学生も。張扇での拍子取りに挑戦した4年生のジェイミー・シェパードさんは「声の強弱や緩急など話し方が難しかった。実際に演じることで当時の観客と話し手の関係が理解できそう」と語った。

モレッティ教授は、落語と講談のそれぞれの構成の違いが「(一つの物語でも)違う形で味わうことができる。日本語や日本文学をもっと知りたいという気持ちにつながればうれしい」と話した。