時事通信社は26日、創造性に富んだ特色ある教育で顕著な成果を挙げた学校をたたえる第39回教育奨励賞(文部科学省後援、公益財団法人新聞通信調査会協賛)の受賞校を決定した。優秀賞は石川県珠洲市立宝立小中学校と宮崎県立宮崎東高校定時制課程夜間部で、宝立小中学校には併せて文部科学大臣奨励賞も贈る。情報を適切に集めて読み取るメディアリテラシー教育で成果を挙げた学校が対象の特別賞には、私立トキワ松学園中学校高校(東京都)を選んだ。

表彰式は10月28日、東京・銀座の時事通信ホールで開く。3校には表彰状と記念品、副賞(各100万円)を贈呈する。

併せて優良賞に私立仙台大学付属明成高校(宮城県)、岡山県玉野市立荘内中学校、北九州市立永犬丸小学校の3校、努力賞に24校を選定。優良賞の3校には、表彰状と記念品、副賞(各10万円)を贈る。

優秀賞のうち宝立小中学校は、9年間のカリキュラム「ふるさと珠洲科」で、地域文化・産業の体験など、住民らと地元への愛着を育む実践が高く評価された。宮崎東高校定時制課程夜間部は、不登校経験などの課題を抱えていた生徒が「哲学対話」といった授業で自分と向き合い、自己肯定感を高める探究活動で成果を挙げている。

今回は都道府県や政令市の教育委員会などから推薦された62校園・グループを選考対象にした。1次審査を経て、教育分野の専門家らによる審査委員会(委員長・御手洗康学校法人共立女子学園学園長)で選考した。