千葉県野田市の市立小6年の男子児童が2019年7月に自殺した問題で、再調査委員会は28日、いじめが自殺の主要因などとする報告書をまとめ市長に答申した。市教委が設置した調査委は21年、同級生から席を離されたり、教科書で壁を作られたりするなど五つの行為をいじめと認定した一方、自殺の主たる要因とは判断できないとしていた。

再調査報告書によると、いじめ行為として、新たに無視を認定。遺書とされたノートに書かれていた「さけられる」「むしされる」などのメッセージが書かれた時期と、自殺の時期がほぼ同時期だなどと判断し、因果関係があると結論付けた。

再調査委の委員長を務めた濱口佳和・筑波大教授は「小学生の人間関係は学級の中が相当大きい。(男子児童が)短期間のうちに追い詰められて、自死を選んでしまった」と話した。

男子児童の遺族は代理人弁護士を通じて「息子がなぜ死を選んでしまったのか。その答えがはっきり示された」とし、「この重く、厳しい調査結果に、加害者だけではなく、すべての関係者が、真摯(しんし)に向き合うことを強く望みます」とのコメントを出した。