学習指導要領改定に向け議論を進めている中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の教育課程企画特別部会で、文科省は4日、小中高校での成績評価の観点の一つである「主体的に学習に取り組む態度(主体性)」について見直す方針を示した。

現行は、教科ごとに(1)知識・技能(2)思考・判断・表現(3)主体性―の三つの観点から、A~Cの3段階で「学習評価」を付け、それらを総括して通知表などの「評定」を決める。このうち(3)の主体性については、テスト結果などから客観的に判断しにくく、評価材料を集める教員の負担が大きいとの指摘があった。

今回文科省が示したのは、主体性の評価を評定に直接反映させない案。主体的に学習に取り組む態度があると認められた場合、(2)の評価に「○」を付けて「A○」などとする。

評定は高校や大学受験の合否判定に関わる内申点にも影響する。「○」の有無によって評定をどう判断すべきかは今後、議論を進める。