ベネッセ教育総合研究所 ベネッセホールディングス
学校改善につながる学校評価を進めるための8つのポイント

 
   5/8 前へ次へ


大阪府教育センター『学校改善への道筋』(2003)より
学校教育自己診断の成果と課題(中学校の場合)
──実施校へのアンケートから
◇成果◇
  ●学校教育自己診断をきっかけに地域に向けての授業公開が進んだ。
  ●学校全体の課題が、教職員に共有化された。
  ●学校としては、保護者、地域に発信しているつもりが、届いていないことが少なからずあったことがわかった。
  ●地域の集まりに教職員が関心を示し始め、進んで参加するようになった。

◇課題◇
  ●生徒を通して学校の情報が届きにくいので、学校教育自己診断の回収が厳しい。その実態を踏まえて回収すること。
●多忙ななかで、学校教育自己診断を行うことの意義をどのように職員全体で理解するのか。
共通理解は、中学校が困難?!
 学校教育自己診断実施校へのアンケートによると、図のように、実施前の共通理解は、中学校において困難さが目立った。
学校教育自己診断前の共通理解を図ること
 この理由について、善野先生は次のように指摘している。
 (1)中学校では、「問いかけるまでもなく、学校の課題はわかっている」という意識が強く、診断に時間を使うくらいなら、もっとほかにしなければならないことがあると思っている。
 (2)中学校の先生方には、「課題解決の方策は、自らが持っており、言われなくてもやっている」という自負がある。
 (3)「保護者は診断できるほど学校のことをわかっているのか」という意識も強い。
 こうしたことが壁になって、中学校での診断が進みにくいのだという。
「しかし、そんな学校こそ、生徒や保護者にも評価してもらうことによって見えてくるものがあるし、保護者が理解していないのなら、学校教育自己診断を保護者に理解してもらうためのツールとしてポジティブに活用すればいいと思います」(善野先生)
 
このページの先頭へもどる
   5/8 前へ次へ
 
本誌掲載の記事、写真の無断複写、複製、および転載を禁じます。
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.