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教育現場の挑戦●二学期制

石川県金沢市
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2004年度から全校で二学期制を実施
───金沢市教委
 金沢市教委が2004年度から全小・中学校で二学期制を実施することを決めたのは、新学習指導要領実施に対応することに加え、2000年12月にまとめられた「金沢市21世紀教育懇話会」の提言を受けたもの。そこでは、ゆとりある学習期間を設定するために「長期休業期間や学期のあり方について見直しを図る」としていた。
 決定に当たっては「学力向上が主なねらいでした」と、市教委学校指導課の山本秀紀指導主事は説明する。授業や学校行事のあり方を工夫しながら、授業時数の確保とともに指導と評価の一体化を図り、確かな学力の育成をめざすという。
 2002年度は小学校2校、中学校2校をモデル校に指定。市教委には、有識者も含めた「二学期制調査研究委員会」を設けた。11月にはパネルディスカッション「金沢方式の二学期制」を開催するなどして、市民への理解を促してきた。
 2003年度はモデル校のほか、小学校12校、中学校11校が新たに二学期制の試行を開始。これで市内小・中学校の3分の1(中学校は半数以上)が二学期制を先取りしたことになる。
 モデル校の研究成果を踏まえ、山本指導主事は「二学期制にすれば授業時数が若干増えるが、そのことよりも教員の意識が変わることや、子どもたちが落ち着いて学習できる期間が設定できること、家庭との連携が進むことなどいろいろな変化が起こることが、二学期制のメリットなのです」と話す。
 
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