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●今後の課題
誰もがパソコンを使いこなせるように
太宰府市内の小・中学校のIT環境整備に当初からかかわってきた、NTTマーケティングアクト九州の柿本博隆さんは、この半年間の研修を振り返って、
「先生方のパソコンアレルギーが減ってきました。最初は、壊れたらどうしようとか、授業とどう結びつくのかわからないといった不安があったようですが、研修の成果でしょうか。『パソコンって、さわってみるとおもしろい』という感じを持ってこられました。そして、だんだんにパソコンを使って授業をするイメージもできてきているようです」と言う。
とはいえ、教育委員会がめざすところの「教員であれば、だれもが使いこなせる」レベルに達するまでにはまだ時間がかかりそうだ。
宮原さんいわく、「普段から使っていなければ、授業で使えるようにはならないですね」
そのために、太宰府市教育委員会では、次のIT環境整備のステップとして「教師一人にパソコン1台」をめざしている。まず、事務仕事から使ってもらい、慣れてもらおうという意図だ。そのうえで、スキルアップの研修も続けていく。「いま、成果を発表する公開授業なども始めていますが、これからは、学校の要望を聞きながら、授業で実践できる研修を企画していきたいですね」(宮原さん)
授業を進める道具として役立ててほしい
ITサポーター太宰府市担当 大木やよいさん
パソコンや教材ソフトは、あくまで先生の授業をサポートし、子どもたちの理解の手助けをする道具です。私の仕事は、その道具をいかに上手に使うかをアドバイスする仕事。先生の授業構想を聞いて、授業のどの段階に、どんなかたちでパソコンを使うと効果的なのかを考えます。先生方のなかには、パソコンにさわったこともないという方もいらっしゃいますが、そういう先生でも、どんなソフト教材があるかを知っておかれるだけで、授業のプランにも広がりが出るようです。私のほうも、授業のねらいや流れをうかがったうえで、「こんな風に使ってみては?」という提案を差し上げることも少なくありません。そうすると、パソコン操作を含めて、「いいきっかけになる」と言って前向きになられる先生方は多いですね。
(談)
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