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IT活用のポイント(3) |
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単体では授業にならないIT教材こそが大事
いい授業をするためのIT教材には、どのようなことが望まれるのだろうか。神戸先生はこう語る。
「今回授業で使用した『@発見島』は生徒の気づきを拾うためのIT教材です。生徒主体の授業にはそのような教材が使いやすいと思います。先生のめざす授業によってよい教材は違ってきますが、教材だけでは授業にならない教材、単元に対する教師の把握力なしには生きてこないようなIT教材こそが大事だと思います」
確かに「@発見島」はそれ一つで何かを教えてくれるような教材ではない。今回の「光のブラックボックス」にしても、構想のしっかりした授業のなかに位置づけられてこそ力を発揮する教材だ。そういう意味では授業をする先生がいてはじめて成立するソフトともいえる。
「いまは授業というもののとらえ方が変わってきていると思います。昔ながらの大学の講義のような授業には『@発見島』のような教材は不必要だと思います。生徒が主体になって活動して、それを、さも生徒たちがまとめたかのように教師が導く。その結果として思考力が身につく。生徒主体の授業では、そういうソフトが必要になってきています」
ではIT教材には特別な授業スキルが必要なのだろうか?
この問いに玉置先生は、「もし必要だとしたら使わないでしょうね」と笑った。ただ、普段の授業と違うのは、子どもがコンピュータと一対一で向き合うところだ。そのなかで、生徒自身がさまざまな発見をし、よりたくさんの考え方が出てくる可能性を持っている。それを受け止め、拾い上げるような授業をするための力量がますます必要となる。
それはIT教材を使う使わないとは関係ない、総合的な授業力といえるだろう。 |
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