ベネッセ教育総合研究所
私立日本大学山形中学校
日本大学山形中学校データ
 日本大学山形中学校は、1989年に日本大学山形高等学校に併設された県内唯一の私立中学校。人口約25万5千人の山形市のほぼ中心に位置しており、中高一貫教育を行っているため、県内各地から進学志向の強い生徒が集まる。特に英語教育に力を入れており、ALTも含めた少人数授業、IT教材の活用などを行う。環境教育にも力を入れ、環境管理の国際規格ISO14001の認証を2002年に取得し、講演会、調べ学習などで環境問題に積極的に取り組んでいる。
〒990-2433 山形県山形市鳥居ヶ丘4-55
TEL 023-641-6664
FAX 023-641-6634
http://www.ymgt.hs.nihon-u.ac.jp
生徒数/102人
学級数/4学級
坂野忍
▲坂野忍校長
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学校の強みである英語教育をIT教材で支える
 IT教材はよい授業をつくるための一つの道具だ。この便利な道具を学校が力を入れている教育活動に積極的に取り入れたい。それが、日本大学山形中学校が英語教育で実践しているIT教材活用だ。英語教育だけでなく情報教育にも重点を置き、IT環境の整備に力を入れる同校の事例を紹介しよう。


先生とITサポーターとの連携で
教科と情報の授業計画を立てる
 「2001年度に中高一貫体制になったのですが、そのころ情報教育が大きくクローズアップされていました。カリキュラムを大きく変えようとしていた時期なので、他の学校にないものをうちの学校の教育の柱としていこうということになり、情報教育に力を入れるようになったのです」
 日本大学山形中学校(以下、日大山形中)がIT教育に力を入れるようになったきっかけを、教頭の松本幹雄先生は、こう語る。
 このときにコンピュータ室がつくられ、共同学習支援ソフト「スクールイントラパック3」(注1)や、ITサポーター(注2)によるIT環境のサポートが導入された。同校は、校内LANが整備され、先生全員がメールアドレスを持ち、校務処理もパソコンで行われている。
注1 スクールイントラパック3 ネットワークを活用し、コンピュータによる双方向コミュニケーションと創造的学習活動を支援するベネッセコーポレーションの共同学習支援ソフト。

注2 ITサポーター ベネッセコーポレーションの「スクールイントラパック」のオプションサービス。専門のサポートスタッフ(ベネッセオフィシャルサポーター)が各学校に毎月定期的に訪問し(日大山形中の場合、常駐)、授業でパソコンを活用する方法について先生方と一緒に検討し、授業前のパソコン機器準備や授業中の先生、子どものパソコン操作の補助などのサポートを行う。
 こうした環境なので先生方のITスキルも高い。ITサポーターとして同校に常駐している佐川英美さんは、こう語る。
 「こちらの先生方はみなさんパソコンを活用なさるので、ワープロ文書や手書き文書が混在してしまうことがありません。校務活用のための研修会等も実施されています。ですから、私は先生方のパソコン操作に関するお手伝いはもちろんですが、生徒のスキルがどこまで身についているのか、他教科ではどのように活用しているのかといったことを踏まえた計画をつくるための、教科間の橋渡しを重視したサポートをさせていただいています」
 先生方は、ITを使ったすべての授業にかかわっている佐川さんを通して、他教科の状況、子どものパソコンスキルの状況などの情報を共有し、試行錯誤しながら授業計画を立てていると松本先生は語る。
 実際にどのような授業を行っているのか、特に同校が力を入れている英語の授業から見てみよう。


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