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3 下位層でも5割が潜在的な学習意欲を持っている
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こうしたギャップを乗り越えさせるためには、どのような対策が有効なのだろうか。注目したいのは、中学生を成績別で見た場合、下位層は「上手な勉強のしかたがわからない」「今までにもっときちんと勉強しておけばよかったと思う」と回答する割合が8割以上もあることだ(「とてもそう」+「まあそう」の値)。これは、上位層と比べて15~30ポイントも高く、下位層の子どもほど、何をどのように勉強したらよいかをつかめないでいる様子が見えてくる。
また、「わからないことがあったとき、質問できる人がいない」(下位層33.5%、中位層24.2%、上位層18.2%)の回答が示すように、下位層の子どもほど周囲のサポートが不十分と感じている。下位層の子どもには特に、学習の具体的な方法を提示したり、理解するまで根気強く指導したりするなど、小学校に近いきめ細かなサポートをすることが必要なのではないだろうか。
一方、「わからないことがあると『もっと知りたい』と思う」(上位層68.7%、中位層61.5%、下位層53.4%)が示すように、下位層の子どもでも2人に1人は学びの原動力となる知的好奇心を抱いている。知識習得型だけでなく、課題探究型の授業を取り入れたり、異なった学力層の相互作用を生むようなペア活動やグループ活動を取り入れるなど、子どもたちの知的好奇心に働きかけ、学習意欲を引き出し、それを持続させることも大切であろう。 |
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