特集 学校力を生み出す学校評価

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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学校評価の定着で保護者の関心が授業に

 04年度に始めた「地域協働学校づくり」の取り組みは、冒頭で紹介したように、早くも生徒の意識を大きく変化させた。学校が年2回のPDCAを通して地域への説明責任を果たし、学習環境が整うに従い、生徒や保護者の関心が、生徒指導から、学校本来の教育活動である授業に移ってきたと岩堂校長は話す。
  「今は学力向上に意識が向いて、授業改善の取り組みに期待が寄せられています」
  石井中学校は、05年度に学年ごとに標準化された学力テストを実施し、客観的な学力を把握し、学習方法・指導方法に反映させる取り組みを実施した。今年度以降も実施を続けて、その結果もPDCAサイクルに盛り込んでいきたいと、堀井先生は話す。
  「今回の検査では、『表現』をする力が弱いという結果が出ました。それを踏まえ、自分で考え、それを発信する力を各教科で育てられるような対策を講じています」
  また、学校評価の課題としては、教育目標の達成を念頭に置いた評価項目の策定と、結果分析の充実を挙げる。
  「いかに結果を分析し、そこから成果や課題を把握し、改善策を導き出すか。内部の教職員だけでは見落とす可能性もありますから、将来的には第三者による分析も視野に入れ、研究を続けたいと考えています」(岩堂校長)

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