データから見る教育 [保護者向け活用版] 保護者の接し方が子どもの成績にも影響

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 8/8 前ページ

4 努力に対する効力感を育てたい

 図4は、努力に対する効力感と成績の相関を小・中学生について見たものだ。小学校段階では「努力すれば報われる」と思うことと成績の間には高い相関がある。しかし、中学校段階になると相関が弱まり、成績上位層と下位層の差は5.3ポイントにまで縮小する。
  社会の階層化が指摘されるようになった昨今だが、子どもの学習意欲を高めるためにも、「努力が報われる」という効力感を育てることは重要だ。生徒の小さな頑張りをきちんと認める場面を、指導の中にできるだけ取り入れたい。

図4

●図1~4 「学習基本調査」 ベネッセ教育研究開発センター
調査テーマ/学習に関する意識・実態調査
調査方法/学校通しの質問紙による自記式調査

調査時期/ 第1回学習基本調査1990年9~10月
  第2回学習基本調査1996年5~6月
  第3回学習基本調査2001年5~6月
  第4回学習基本調査2006年6~7月
調査対象/ 中学2年生、全国3地域[大都市(東京23区内)、地方都市(四国の県庁所在地)、郡部(東北地方)]
第1回2,544人、第2回2,755人、第3回2,503人、第4回2,371人

※本調査は、経年での比較や地域による違いをみるために有意抽出した同一校を中心に調査を依頼している。そのため、数値は全国的な平均値を示すものではない
※図1~4の成績の自己評価は、「あなたの今の成績はクラスの中でどのくらいですか(小学校)」、「現在の総合的な成績は学年の中でどのくらいですか(中学校)」の項目に、「1(上のほう)~3」と回答した児童・生徒を「上位」、「4(真ん中)」を「中位」、「5~7(下のほう)」を「下位」とした

 

「第4回学習基本調査」(速報版)の内容はこちらで公開中


   PAGE 8/8 前ページ