|
|
|
|
|
気軽に取り入れる欧米と考えすぎて敬遠する日本 |
|
ここで少し視点を変えて、各国におけるICTの位置づけを見てみましょう。
欧米ではICTを「道具」として捉えています。ノートや鉛筆とあまり変わらない感覚でパソコンを使い、普段の授業にも気軽に取り入れているのです。そこには、今後「社会で必要な力」としての情報活用能力を身につけるという考え方があります。「ICTを使って教育効果を高めよう」といった発想はあまり強くありません。
一方、日本や韓国、中国などでは、ICTを「教材」と考える側面が強くあります。例えば、子どもたちの跳び箱運動の様子をビデオで撮影し、より上手に跳ぶための方法を考える。これはほかの学力を伸ばすためにICTを教材として活用している例です。
そのため、日本の教師は「子どものICTの活用能力を育てよう」と言われても、あまりピンとこない。むしろ「ICTを利用した教育をしよう」と言われた方が理解できるようです。
しかし、跳び箱の例のように、普段の授業で高度なICTの「教材利用」を行うのは容易ではありません。そのため、かえってICT導入のハードルが高くなってしまい、結局「従来の教材を使えばよい」と考えてしまう教師が多いのが現状だといえます。 |
|
|
|
|
|
|