データから見る教育 中1ギャップで学習の悩みが増加

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 1/4 次ページ

データからみる教育
Benesseの調査データをご紹介。

「第1回子ども生活実態基本調査」

中1ギャップで学習の悩みが増加

中1を境に学習課題が急増

 下図は、子どもの学習への取り組みが、学年と共にどのように変化していくのかを調査した結果だ。
  特に注目したいのは、小6生と中1生の差である。「今までにもっときちんと勉強しておけばよかったと思う」で15.2ポイント、「上手な勉強の仕方がわからない」で19.7ポイント、「勉強しようという気持ちがわかない」で14.2ポイント、「どうしてこんなことを勉強しなければいけないのかと思う」で13.8ポイント、数値が上昇している。いわゆる「中1ギャップ」の影響が表れたといえるだろう。

小学校との連携を強化する

 こうした状況を改善するには、中学校で求められる学習スタイルを、できるだけ早期に、具体的に生徒に伝えていくと共に、校区の小学校と指導の歩調を合わせていくことが重要だ。小学校と中学校の連絡協議会を定期的に実施したり、共同の授業研究会を設置することが、今後、ますます重要になるだろう。
  中でも、「まずは、小学校と中学校の教師の人的交流を図ることが重要」とは、多くの教師が指摘するところである。小中の教師が共に率直な意見を語れる場をつくることが、課題を克服する第一歩になるはずだ。今号の特集も参考にしてほしい。
▼クリックすると拡大します
図1

   PAGE 1/4 次ページ