対応に困る内容で最も多いのは、「学校の生活指導」である(図2)。これに「子どもの友だち関係」が続く。生活指導上の問題で保護者の要求が増えていたり、友だち同士のトラブルやいじめなどで苦情が寄せられたりして、対応の負担が増しているのだろう。また、既に社会的な問題になっているが、「給食費の支払い」の項目を選択する率も高い。このような学校からの要望に誠実に対応しない保護者の存在が、学校の課題の一つになっている。
一方、「子どもの成績」「将来の進路・進学先」「家庭学習の量」「学習指導の方針」などを選択する割合は相対的に低く、1~2割程度である。このような学習に関連する項目は、保護者への対応が充実していたり、対策のノウハウが積み上がったりしていて、クレームや要望が少ないのかもしれない。
全体を通して見ると、生徒数による違いが表れている項目が多いことに気づく。上位の項目を中心に、大規模校ほど選択率が高くなっており、学校規模によって保護者対応の負担が異なることがわかる。 |