保護者対応の負担に悩む中学校現場
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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VIEW'S RESEARCH

読者アンケートの結果から

保護者対応の負担に悩む
中学校現場

「保護者への対応が大変になった」という先生方の声をよく耳にする。
実際にどのような問題が生じているのかを調査した。

生活指導や友だち関係の相談に苦慮する学校

 「最近の保護者は必ずしも学校に協力的とはいえなくなり、以前に比べて保護者への対応が大変になった」という先生方の声をよく耳にする。そこで、2007年1月に実施した読者アンケートで、保護者のどのような点に困ることが多いのかを尋ねた。
 まず、「学校の取り組みに協力的な保護者が6割以上いる」と答えた学校は、6割程度だった。一方「協力的な保護者は4割以下」という学校が2割程度あった(図1)。

図1

 対応に困る内容で最も多いのは、「学校の生活指導」である(図2)。これに「子どもの友だち関係」が続く。生活指導上の問題で保護者の要求が増えていたり、友だち同士のトラブルやいじめなどで苦情が寄せられたりして、対応の負担が増しているのだろう。また、既に社会的な問題になっているが、「給食費の支払い」の項目を選択する率も高い。このような学校からの要望に誠実に対応しない保護者の存在が、学校の課題の一つになっている。  一方、「子どもの成績」「将来の進路・進学先」「家庭学習の量」「学習指導の方針」などを選択する割合は相対的に低く、1~2割程度である。このような学習に関連する項目は、保護者への対応が充実していたり、対策のノウハウが積み上がったりしていて、クレームや要望が少ないのかもしれない。
 全体を通して見ると、生徒数による違いが表れている項目が多いことに気づく。上位の項目を中心に、大規模校ほど選択率が高くなっており、学校規模によって保護者対応の負担が異なることがわかる。

図2
調査概要 実施時期◎2007年1月/調査方法◎全国の中学校約11,000校に対し、情報誌『VIEW21』に同送する形式でアンケート用紙を配布。郵送およびFAXにより回収/有効回答数◎827通

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