特集 つながる「保護者」と「学校」

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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市内全域で学校・家庭の連携がスタート

 「“新”家庭教育宣言」により、保護者の意識も徐々に変わってきた。当初、難色を示した保護者からも「取り組んでみて初めて、子どもが当たり前のことをできないことに気づきました」といったコメントが寄せられた。
 「挨拶、片付けといった単純なことですから、多くの保護者は『自分の子はできている』と思っています。しかし、意識的にチェックすると、意外とできていないことに気づきます。取り組みを続けることで一人でも意識を変えてくれる保護者がいれば、それだけで大成功です」(井上氏)  教師も、これまで気づかなかった生徒の姿が見えるようになった。
 「生徒に今何が必要なのか、『“新”家庭教育宣言ノート』を見ることで、学校では見えなかった家庭での生徒の様子が見えてきました。今までとは違った生徒への接し方もできるようになったと思います」(崎野先生)
 同校の実績に刺激され、06年度からは田川市内の全18校の小・中学校が「“新”家庭教育宣言」に取り組み始めた。同校の取り組みは、全市的な広がりを見せている。
 「学校、家庭が同じ目線に立って見守ることが、子どもの健全な育成に何よりも大切です。今後も、学校と協力しながら、PTAが率先して学校と家庭、地域をつなぐ役割を果たしていきたいと思います」(井上氏)
Point:小・中学校が連携して家庭の教育力の向上に取り組む、

「〝新〟家庭教育宣言ノート」で家庭の取り組み状況をチェック

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