データから見る教育 部活動に打ち込む生徒は学習にも積極的

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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データから見る教育
Benesseの調査データをご紹介。

「第4回 学習基本調査」

部活動に打ち込む生徒は学習にも積極的

部活動をする生徒は学習時間が長い

 部活動と学習の両立は中学生にとって大きなテーマだ。自己管理の難しさや高校受験への不安から、途中で両立をあきらめてしまう生徒も少なくない。
 だが、部活動に打ち込むことは、必ずしも学習の負担となるわけではない。図1は、部活動の「参加状況」と平日の「学習時間」の関係を見たものだが、運動部、文化部を問わず、積極的に部活動に取り組む生徒の方が、平均学習時間が長い。
 更に、学習時間の内訳を見ると、部活動に積極的な生徒の方が、学習を「ほとんどしない」の割合が低いことが注目される。ある教師は、「部活動を通して、物事に打ち込む姿勢や、学校生活が楽しいという実感が得られることが、日々の学習意欲にも影響しているのではないか」と分析する。

テスト勉強も計画的に進める

 また、定期テスト対策を始める時期を尋ねた図2からも、部活動に積極的な生徒の方が、テスト勉強を始める時期が早いことがわかる。部活動での忙しさをあらかじめ見越して、計画的に学習を進める生徒が多いと推察される。
 部活動で培われた生活習慣や計画性は、日々の家庭学習習慣の確立にもよい影響を与えているようだ。3年生が引退し、部が新たなスタートを切るこの時期に、部活動と学習は両立することを、改めて生徒に示したい。
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図1、2
※このページの調査データ等は、先生方や保護者の方々への資料として、是非ご活用ください

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