今回の調査は、
◎学習指導要領内の計算が一人ひとりに確実に身についているか
◎学習指導要領の範囲外の計算においても、自力で解決できるよう、計算原理を理解し、活用できる力が身についているか
という二つの実態を明らかにするために行った。また、意識調査も併せて行い、計算力と算数や勉強に対する意識との関連も調べた。調査結果から明らかになった、現行の学習指導要領での計算力の実態とその課題について、小学6年生の結果を中心に報告する。
小学1~6年生の計算問題の正答率(図1)を見ると、学習指導要領内の問題の正答率は、一番低い5年生でも約70%、他学年はそれ以上であり、概ね計算力は身についているといえる。しかし、1~3年生は正答率が約87~96%と高いが、4~6年生の正答率は約70~79%とやや低い。全体的には、学年が上がるにつれて正答率が低くなる傾向が見られる。 |