今回の調査で出現した誤答の内容を詳しく見ると、理解が不十分なところや、誤解をしたまま放置しているために問題が解けないケースが確認できた。特に小学6年生の計算力について、具体的な課題を4点にまとめた(図2)。
(1)「答えが約分できるときは約分する」という決まりが定着していない。あるいは約分可能な分数に気づかない。 (2)分数同士の割り算では、割る数の分子と分母を逆にして計算できているが、整数が混ざり、整数を分数として考えなくてはならない問題になったときに、混乱して計算できない。 (3)整数・小数・分数が混ざった計算を苦手とする子どもが多い。 (4)4年生で既習の「計算の順序」が定着していない。四則混合問題でも常に左から順に計算している。