図に示したように、「賛成」という回答は4人に1人の割合だった。一方、「反対」「どちらともいえない」と回答した教師は、3~4割の間である。全体的に、授業時数の増加には「反対」する教師の方が多いことがわかる。それでは、どのような理由で反対しているのだろうか。
自由記述からその理由を見ると、「量よりも質が大事」という意見が多い。「単に授業時数を増やせばよいというものではない。授業の質をどう改善していくのかをもっと論じるべきである」といった主張である。また、時数を増やすことの効果を認めつつ、学校週5日制の中で行うのは子どもや教師の負担が大きくなるという意見もある。
「賛成」と回答している教師にも、条件つきのケースが多い。「時間を確保するために土曜日を復活させてほしい」「残業が増えないように教師の数を増やしてほしい」といった前提で、時数の増加に賛成する立場である。こうした見解は、「どちらともいえない」と回答する教師にもたくさん見られた。
結局、「教育の質をもっと考えるべき」「量を増やすとしても環境や条件の整備をすべき」といった見方は、授業時数の増加に対する賛否を問わず、同じようだ。 |